
こんにちは。
女性の未来の働き方を創造する
永金です。
あなたはギャップイヤーという単語をご存知ですか?
日本ではまだ主流になっていませんが、実は海外ではほとんどの若者が取り入れています。
ギャップイヤーの発祥地であるイギリスでは制度として若者全員がギャップイヤーが取れるようになっています。
ギャップイヤーとはそもそも何なのか?なぜ制度として取り入れられているのか?
今日はギャップイヤーについて詳しくご紹介し、そのメリットについてご紹介していきます。
目次
日本では未だに珍しいギャップイヤー制度とは?
ギャップイヤー制度とは、学校を卒業後、入学または就活する間に1年の自由期間を設け、自分がやってみたいことをする自由期間のことを言います。
ギャップ・イヤー(英: Gap year)とは、高校卒業から大学入学、大学卒業後から大学院までの節目の期間を長く設けるというイギリス発祥の制度です。簡単に言うと「若い内に旅をしたりいろんな人に会ったりして、経験を積んでおいで」とあえてブランクを与える制度のことを指しますが、この制度は今やイギリスだけにはとどまらず、欧米諸国では当たり前のように浸透しています。
日本人の感覚からすると、「ブランクが支障になってしまうじゃないか?」と思ってしまうこの制度。でもこのギャップイヤーの一番の強みは、「社会全体が推奨している」というところにあります。この期間に彼らはやりたいことを見つけたり、新しいことに挑戦したり、様々な異なる文化に触れることで後々大きな意味を持つ経験をするのです。【引用】海外では入学・入社前の「旅活」が当たり前!?「ギャップイヤー」の真相
元々はイギリス発祥の制度ですが、現在では近隣諸国でも浸透し、もはや当たり前の制度となっています。
アメリカでもその制度は注目されており、オバマ元大統領の娘マリアさんは高校卒業後
ハーバード大学入学前にギャップイヤーを取得し、ボリビアを訪れてコミュニティ活動を積極的にされたそうです。
日本では学校卒業後、すぐに進学、または就職という流れが当たり前です。
そのせいで、大学は「人生最後の遊ぶ時間」と呼ばれ、明確な学ぶ目的も無いまま4年間を過ごしてしまう学生が目立ちます。
私は大学卒業後にプレ社会人を経験するためにギャップイヤーを取得するのが良いと思っています。
なぜなら、きちんと自己分析もままならず、そのまま企業の表向きの顔を信じて就職し
後で痛い目に遭う知人や同級生を何人も見てきたからです。
私もその1人。
私たちに必要だったのは、「職種に囚われず、どんな働き方を理想としているのか」を見出す事であったと思います。
敷かれたレールから外れ、新しい選択肢を自ら開拓する人も増加している現代。
そんな現代にギャップイヤー制度は今後より一層有効的な制度となるでしょう。
ギャップイヤーのデメリット
まず、ギャップイヤーのデメリットを知っておきましょう。
ただの夏休みになってしまう
何も目的意識が無いまま1年間を過ごしてしまうと、ただの浪費した1年間になってしまいます。
何をやるか自分で自由に決めることのできる自由な1年間だからこそ、軸のある意志と行動力が備わっていなければ、ギャップイヤーの成功は見込めません。
金銭問題
ギャップイヤー期間中に問題となるのは収入源です。
アルバイトやワーキングホリデーなどで毎月の収入が入ってくるようにすれば良いのですが、
旅をしたい、好きなことにとことんチャレンジしてみたいと言った人は、まずは貯金をしっかりしてギャップイヤーを迎えるべきです。
お金が無いと気持ち的にも不安になって、ギャップイヤー中の活動にも集中できなくなってしまうもの。
やりたい事にチャレンジするための軍資金であると認識して、備えをしっかりしておきましょう。
ギャップイヤーのメリット
ここで、ギャップイヤーのメリットを具体的に見ていきましょう。
人生の冒険ができる
海外に行って考え方や価値観が変わったという人が多いように、普段とは違う環境に長期間身を置くことで新しい発見や衝撃に出会うことができます。
それは、会社に入ってかからでは中々体験できない、貴重な経験です。
大人になると様々な責任も出てきますが、未だどこにも所属していない状態であれば、周囲の環境を気にして冒険しづらくなってしまうこともありません。
これからの人生の転機に出会える
自分のやりたいことに足を踏み入れることで、新しいコミュニティや人脈を築くことができます。
例えばギャップイヤー期間中に海外へインターンに行ったとしたら、世界中に友達を作ることができます。
ベンチャー企業のインターンに参加したら、普通では経験できない大きなプロジェクトに関われるかもしれません。
このような経験をすると、インターンでお世話になった人や友人とその後も交流を深めるようなかけがえのない存在になります。
自分とは違った考え方やユニークな価値観を持っている人と触れ合うことで、あなたの人生はより豊かになります。
就職してしまうと、どうしても視野が狭くなりがちです。
時間があるうちに自分のコミュニティの幅を広げていきましょう。
自分がやりたいことに気付ける
ギャップイヤー中にインターンや仕事に就くと、プレ社会人を経験することができます。
そこで社会人の波にもまれることで、自分が本当に何がやりたいのか、このままで良いのかということについて真剣に向き合うことが出来ます。
例えば私のドイツ人の友人は高校卒業後にギャップイヤーを取得し、1年間の内の半年間ニューヨークに留学しました。
そこでアメリカの文化や働き方に触れ、ニューヨークの生活が気に入り、
ニューヨーク大学を受験して、都市開発について勉強することを決断しました。
現在は受験生として英語を猛勉強中です。
もしギャップイヤーを取らなければ、彼女がニューヨーク大学に行くという選択肢は無かったでしょう。
ギャップイヤーを活用したことで、「大学で何を学び、どのように成長したいか」を明確に決定することが出来たのです。
就職してから自分と向き合うのでは遅過ぎます。
ギャップイヤーを活用して自分の興味あることを経験し、自分の道を改めて見定めてみるべきです。
ギャップイヤー中の過ごし方
ギャップイヤーのメリットがわかったところで、その1年間をどのように過ごせば良いのでしょうか?
海外の若者は下記のようなことをしているようです。
- 長期インターンシップ
- 海外留学
- 世界一周
- ボランティア活動
- 起業
- 専門分野の研究
事例をリストアップしましたが、過ごし方に決まりはありません。活動できることは無限大にあります。
誰もやったことが無いような、ユニークな行動に出ても良いのです。
最近では若くして起業する人もどんどん増えています。
自分のやりたいこと、目指している理想像をイメージして、ギャップイヤーの1年間に何がやりたいかを明確化させ、有言実行していきましょう!
自分でリストアップして全部クリアできた頃には、今とは全く違うあなたに出会っていることでしょう。
日本の大学でもギャップイヤーを取り入れている
実は、日本の大学でもギャップイヤー制度を取り入れ始めています。
その代表例をご紹介します。
東京大学のFLY program
東京大学ではFLY programという制度を導入しており、自ら申請することで自由に活動ができる1年間を取得することができます。
FLY Programは、入学した直後の学部学生が、自ら申請して1年間の特別休学期間を取得したうえで、自らの選択に基づき、東京大学以外の場において、ボランティア活動や就業体験活動、国際交流活動など、長期間にわたる社会体験活動を行い、そのことを通じて自らを成長させる、自己教育のための仕組みです。「プログラム」といっても、大学が学習メニューをつくって提供するものではなく、その内容は学生自身の主体的な判断によって決定されます。
欧米の大学では、入学前などの時期に、こうした「寄り道」を認める「ギャップイヤー」と呼ばれる仕組みが普及・定着しています。東京大学の取組は、これに準じた、日本での先導的な試みの一つとなります。「よりグローバルに、よりタフに」学生を育成しようとする東京大学の教育改革の一環として、FLY Programは重要な意義を持つものであり、後援くださる企業・団体をはじめ、各界から大きな期待が寄せられています。
このFLY Programに参加する学生には、与えられた問題を解く受験勉強から解放されて、自分たちが生きてきた世界とは違った価値や原理で動く社会を体験し、そのうえで、何のために、何を大学で学ぶかについて深く考えて欲しいと願っています。大学としても、参加学生による多様な活動への積極的な挑戦を応援していく予定です。【引用】FLY Program(初年次長期自主活動プログラム)
このプログラムを経験した学生は、この経験が復学後の学部、大学院、さらには就職や研究といった全ての基礎となり、早い段階で自分のやりたいことを見つけ出すことができたと言います。
神戸大学の神戸グローバルチャレンジプログラム
神戸大学のこのプログラムは、1・2年生の1つのクォーターを「チャレンジターム」として設定し、国際的なフィールドで学生が行う自主的な活動を、「グローバルチャレンジ実習」として単位認定するものです。
本プログラムを通して、学生が異文化環境の下での自らの体験に基づき、グローバル人材として必要な「課題発見・解決能力」の必要性に気づき、学びの動機づけを得るとともに、その後の海外留学等の国際的なフィールドでの更なる活動にチャレンジすること等が期待されます。【引用】「神戸グローバルチャレンジプログラム」が大学教育再生加速プログラム(AP)に採択されました
ある期間をグローバルに活動できるようにすることで、学生がよりリーダーシップの測れるグローバル人材になれることを期待しています。
ギャップイヤー制度で日本の働き方に縛られない選択を。
いかがでしたででしょうか。
ギャップイヤーを有意義に過ごすためにも意識すべきは、1年後の自分の成長です。
私も就職する前にニューヨークに留学した経験があります。
そこで得た世界中の友人は自分にとってかけがえのないものですし、自分には無い考え方や文化を彼らから教えてもらえたことで、自分の世界観は一気に広がりました。
もし日本にずっと引きこもっていたら、今の自分はいないかもしれません。
最近では企業側もギャップイヤーを取得した学生に注目しており、取得していなかったとしても大学在籍中に何をしてきたのかを重要視しています。
年齢やタイミングを気にする必要はありません。
自分が必要だと思えば、自らギャップイヤーの期間を設けて、自分が本当にやりたいことを見つける行動に出たら良いと思います。
行動に出ずに一生悶々とした生活を送るよりも、サバイブして自分の生きたい人生にトライしてみましょう。
もし何も考えずギャップイヤーを取得してしまえば、それはただの長期休暇です。
ただの長いお休みにならないよう自律心を持って、悔いのないギャップイヤーにしましょう!